小動物について | 広島市東区の動物病院『はちペットクリニック∞』
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根強い人気のハムスター

私が子供の頃(30年前)には、ハムスターといえばアニメの影響でぬいぐるみのスピカが流行っていましたが、今はハム太郎が有名でしょうか。
ペットショップでも昔は、ゴールデンハムスターしか見かけませんでしたが、今は小型~大型まで種類も豊富に見られるようになりました。それぞれの種類でそしてオス・メスでも、少しずつ性格や個性が異なるかわいらしいハムスターは子供たちだけでなく大人にもペットとして大人気です。
体も小さく寿命が数年と短いことが淋しい限りなのですが、家族の一員として太く短く元気に過ごして欲しいですね。

Hamster

皮膚病

細菌感染、真菌感染、寄生虫感染のほか、アレルギー疾患や内分泌疾患などさまざまな原因があります。症状は、フケ、痒み、発赤、脱毛、乾燥あるいはべたつき等が見られます。

毛包虫感染により脱毛しているハムスター

外耳炎・中耳炎

特に、ジャンガリアンなど小型のハムスターで外耳炎・中耳炎が多く見られます。
外耳から中耳にかけて重度の細菌感染を起こし、内部に膿が蓄積し耳の付け根が下写真のように腫れたり耳から膿汁が出て飼い主さんが気がつかれることが多いです。

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左:矢印部より膿性耳汁が流出    右:皮膚切開し膿を摘出

炎症が重度の場合は皮膚を切開し排膿してから、抗生剤投与を行い治療を行ないます。

下痢

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左:ウエットテイル 右:脱腸

細菌・ウイルス・原虫や寄生虫感染あるいは、環境の変化や食事内容による腸内細菌環境の変化などが原因となります。ひどい下痢では尾や肛門周囲が下痢でぬれてしまうため「ウェットテイル」といわれます。脱腸、腸重積や増殖性回腸過形成炎では特に、急激に悪化したり重症となることが多く生命にかかわります。

外傷・骨折

ケージの外で遊ばせる時だけでなく、日常のケージ内でも柵、回し車や梯子で足を引っ掛ける・挟まる・落下するなど怪我をする危険性があります。骨折してもわりと元気にしていることが多いハムスターですが、折れた骨が皮膚をつきやぶって出てきている場合(開放性骨折)には、骨から全身への細菌感染の危険性が高くなりますので決して放置しないで下さい。

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左:骨折した後足が内出血しパンパンに腫脹
右:手術にて骨にピンをいれ、外部にも副え木をした状態

太く短い後足や器用な前足では副え木や包帯を巻きづらいだけでなく簡単に齧りとられてしまうため術後の管理も大変です。骨に感染を起こしている場合には断脚することもありえます。外傷については予防にまさる治療なしです。

ハリネズミ

名前の通り全身トゲトゲ、その数5000本以上!

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ハリネズミにも何種類かありますが、日本でペットして人気のハリネズミはピグミーハリネズミと呼ばれるアフリカ出身の小さなハリネズミです。こんなトゲトゲで産まれてきたらお母さんの産道を傷つけてしまうのでは?さぞかし痛いのでは?と心配になりますが、産まれてくる時はトゲは柔らかくそしてトゲを優しく寝かせています。産まれてすぐにトゲトゲは硬くなり伸びてくる仕組みになっているのだと実はNHKの番組で知って優れた仕組みに感心しそして安心しました。

Wobbly Hedgehog syndrome (WHS)

ハリネズミのふらつき症候群、飼い主さんなら聞いたことのある病気だろうと思います。
脳や脊髄神経が変性を起こす病気ですが、変性した部位によってふらつきや進行性の麻痺、運動失調(歩行困難やバランス失調など)、旋廻、斜頚などさまざまな神経症状が見られます。徐々に寝たきり状態に進行していき食べられずやがて死亡してしまう病気で現時点では残念ながら原因、有効な治療方法は見つかっていません。
生後2年までに発症することが殆どであり、診断方法は死後解剖による病理組織検査にて行われますが、おおよそ臨床症状から他の病気を鑑別し疑われるケースが多いです。
2014年には国内にて、マウス肺炎ウイルス感染の関連性が報告されており、今後の病気の解明が待たれる状況です。

皮膚病

ハリネズミに多く見られる皮膚病の代表的な病気は疥癬です。皮膚がカサカサし症状が進むと針が抜け落ちてしまいます。また、激しいかゆみを伴います。診断は皮膚に寄生する疥癬を顕微鏡で確認することで行います。治療は数回皮膚に垂らす薬、内服、注射などの方法があります。複数飼育を行っている場合は、直接接触あるいは床材などを介して感染する場合がありますので同時治療が望まれます。
最近、人気度が上がったのがハリネズミの来院が増えています。皮膚病変や痒み等の症状が無いハリネズミにも検査で疥癬が見つかることがしばしばあります。比較的感染率の高い疾患のようであり、皮膚病変が無くても検診に加えることとしました。すごい飼い主さんは、なんと肉眼でダニを発見して来院されています。気になるかたは虫眼鏡で探してみては?よく見ると皮膚の上を動いているのがわかりますよ。

内臓疾患

心疾患が高齢になると見られることがあります。心筋の変性から生じる心筋症や腎不全に起因する心筋への石灰沈着による心機能不全などがあります。また、肝臓の病気では脂肪肝が多く、病状が長期に及ぶものでは肝硬変、肝線維症へ移行することも報告されています。

歯周病と口腔内扁平上皮癌

ハリネズミは歯周病が多いです。歯肉にチーズ様の膿がたまり疼痛により食べられなくなってしまう症例もしばしば見られます。食べにくそうにしている、ヨダレや口臭が臭うなどの症状があれば要注意です。また、歯肉炎と疑われる病気の中には、歯肉に発生する腫瘍で口腔粘膜の上皮由来の扁平上皮癌があります。この腫瘍は、ハリネズミの腫瘍の中では1番多い腫瘍と報告されています。1歳未満でも発生することがあります。

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矢印:チーズ状の膿 矢頭:歯肉の増生

口腔内腫瘍

シマリス

ダントツに診療が難しい手ごわい相手!

シマリスはペットとして飼われている中でもとっても野生的な動物です。すばしっこく逃げ回りとてもつかまえてゆっくり観察するなんてことができません。
レントゲン検査や血液検査も当然無麻酔ではできません。ケージの外からジロジロみるくらいではしっかりした検査は出来ませんが、具合がいよいよ悪くとなると麻酔をかける危険性も高まり診察がより困難になります。診察室で逃げられようものならつかまえるまで格闘になります。
強者の飼い主さんは靴下やネットにいれて連れてきてくれますが、それでも流血されていることもしばしば。。。春が近づくと凶暴になる♂にはもう泣かされます。

不整咬合

リスの切歯は一生伸び続ける常生歯です。鋭い切歯は、固いものを齧ることで摩耗され適切な長さが維持されます。
噛み合わせに問題を生じると、うまく歯がかみ合わず摩耗されないために、伸びすぎてしまうことがあります。硬い種の殻を齧ることができず放置すると口がうまく動かせなくなってしまうことがあり、食事を上手にとれなくなってしまいます。定期的に切歯のカットが必要になります。


下顎切歯が頬あたりまで伸びている

皮膚病

皮膚病の原因もさまざまです。カビの感染による糸状菌症や細菌感染による膿皮症、寄生虫感染、栄養性・代謝性疾患、ホルモン疾患、アレルギー疾患などです。
皮膚の発赤、痒み、脱毛などが見られます。


太ももの脱毛

代謝性疾患

不適切な食事により、栄養失調、低カルシウム血症を起こすと、クル病(骨の病気)により怪我で簡単に骨折することがあります。また、後ろ足の麻痺、振るえ、発作を認めることもあります。
また、食事の選り好みが激しい動物のため、食事の偏りや肥満にも注意が必要です。日光浴や適度な運動ができるようなケージサイズで飼育しましょう。

膀胱結石

稀な疾患ですが、膀胱結石が見られることがあります。小さな結石が尿道につまり排尿できずに尿毒症(急性腎不全)になり命に係わることもあります。犬、猫のように食事治療で結石が作られることを予防していくことが難しい病気です。体質的な問題、尿路感染症、食事性の問題、原因不明のこともあります。
現在のところ、治療は外科的摘出、予防のためのクランベリーサプリメントや犬・猫の尿路疾患予防フードを用い定期的な尿検査によるモニターを行っています。

矢印部分が膀胱内の結石

モルモット

感情豊かでおしゃべりな動物

無口なウサギさんに比べると、意外にもキュウキュウ~と感情を豊かに表現してくるモルモット。冷蔵庫を開けるとなんかいいものが出てくると期待して出す声はちょっとうるさいくらいです。好奇心旺盛で温和な飼いやすい動物だと思います。
テンジクネズミやギニアピッグという名称があります。ビタミンCを体内で合成できないので、食事でしっかりビタミンCを取らせてあげることが必要です。

もともとは南米の乾いた高地の穴に暮らしている動物です。この地域では繁殖力があり成長が早いことからも、食用に飼われているというところもあるようで、TVで料理の仕方というショッキングな映像が流れたこともあります。。。

不整咬合

ウサギと同じく常生歯であり奥歯(臼歯)も生涯伸び続けます。噛み合わせの異常が生じるとうまく食べられなくなるといった症状が出ます。
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乳腺腫瘍

乳腺腫瘍というとメスの病気というのが固定観念としてありますが、実はモルモットでは比較的オスにも多く発生が見られます。モルモットの乳腺腫瘍の発生頻度は、メス:オス=1:1であったとの報告もあります。
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皮膚病

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尿路・膀胱結石

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